海外各地の旅行先で出会った鉄道風景を紹介します。日本国内の話題も時々。

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サンディエゴ・トロリーに乗ってメキシコへ

[2007年11月]

サンディエゴ市はアメリカ西海岸の南端にあり、国境を隔ててメキシコのティファナ (Tijuana) と近接しています。「夕飯を食べにちょっと遠出する」という大義名分のもと、国境を越えてみることにしました。

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サンディエゴ市は人口およそ130万人の大都市ですが、地下鉄はなく、その代わりに「トロリー」と呼ばれるライトレール・システムがあります。ブルーライン、オレンジライン、グリーンラインの3本の路線がありますが、名前に反し、走っている電車は全て真っ赤。写真は2000型車両 (Siemens SD-100) で、角ばった外観が特徴です。


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現在主力となっている車両には、上の2000型と、少し丸みを帯びた外観を持つ1000型 (Siemens-Dueweg U2) とがあります。いずれの車両も2両連接型で、その2両連接車を2本または3本連結して運行している場合が多いようです。このほかにも、最新式の3連接車が導入されているとのことですが、今回は残念ながらお目にかかれず終い。


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市中心部ほど近くにある車両基地。赤いトロリーと、大型貨物列車やアムトラックの旅客列車が隣接して留置されていますが、よく見ると線路が共用されているのがわかります。単なる車両基地の共用だけではなく、ブルーラインとオレンジラインの一部区間では、トロリーが運行されていない時間帯に貨物列車を運行するという広範囲な線路共用 (トラック・シェアリング) も行われています。


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トロリーに乗車するには、各停留所に設けられた自動券売機であらかじめきっぷを買います。車内は運転室と客室が完全に分離されており、日本のように乗車後に運転士に運賃を払うといったことはできません。サンディエゴ市中心部 (ダウンタウン地区) から、メキシコ国境のサン・イシドロ (San Ysidro) 停留所までの運賃は片道2ドル50セント。「一日フリーきっぷ」の値段が5ドルなので、何度か乗り降りする場合はそちらを買ったほうがお得です (券売機で買えます)。


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ダウンタウンから約40分の少々長時間の乗車の後、終点サン・イシドロ停留所に到着。ここから国境までは歩いて向かいます。


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あの壁の向こうがメキシコでしょうか…?


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停留所から歩くこと7分。ついにメキシコ国境に到着。道順は分かりにくいですが、人の流れに沿っていけば迷うことはありません。国境は鉄柵製の回転扉をくぐるだけで、パスポート確認もありません。本当にここが国境だろうかと思ってしまいますが、一旦メキシコに入ってしまえばやはりそこは異国。アメリカとは異なるラテン系の雰囲気を存分に味わうことができます。


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