海外各地の旅行先で出会った鉄道風景を紹介します。日本国内の話題も時々。

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リヴィウ駅

[2019年5月]

ウクライナ西部の主要都市、リヴィウ (Lviv) の駅の様子です。

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アール・ヌーヴォー調の駅舎が特徴的なリヴィウ駅。リヴィウを含むウクライナ西部がオーストリア=ハンガリー帝国領であった1904年の開業です。現在は駅前はなにやら改良工事中で、少々歩きにくい状態です。駅舎のすぐ近くまで路面電車が乗り入れています。


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高い天井を持つ駅舎中央のホールには、長距離列車用の切符売り場が並びます。国際列車専用の切符売り場もここにあります。


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駅舎内には食堂や有料の待合ラウンジ、荷物の一時預かり所などがあります。無料の待合室もあります。


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駅の電光掲示板には、長距離列車の予約状況が表示されています。残席0の列車も多く、ウクライナの列車の混雑具合が計り知れます。


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駅に改札口はなく、ホームへの立ち入りは自由です。駅舎内から各ホームへ地下通路がつながっている他、駅の外から直接ホームへ入ることができる通路もあります。


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駅の近くには機関区もあります。


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発着する列車は青い車体の長距離客車列車が中心です。発着線は8本あります。


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他のウクライナの客車とは少々雰囲気が異なるこちらの客車は、ポーランドやハンガリー方面へ向かう国際列車専用の寝台車。UIC式の車両記号が車体に記載されています。


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韓国の現代ロテム製の特急列車「インターシティ・プラス」専用電車。導入当初はウクライナの厳しい冬への対応が不十分で技術的なトラブルが頻発していたようですが、最近は改善も進み運行も安定してきているようです。


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リヴィウ駅からは長距離列車だけでなく、近郊列車、いわゆる「エレクトリーチカ」も発着していますが、近郊列車用の乗り場は二か所に分かれています。こちらは長距離列車用と同じメイン駅舎内にある、北部・東部方面列車用のホール。切符売り場も長距離列車用とは別に近郊列車専用の窓口があります。


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北部・東部方面の近郊列車の時刻表。主な行先は東部のテルノーピリ (Ternopil)、リウネ (Rivne)などです。


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リヴィウはウクライナ西部の中心都市で、路線は東西南北各方面に伸びています。


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北部・東部方面の近郊列車は、長距離列車と同じホームから発着します。やってきたのは交流専用のER9形電車。丸みを帯びた前面形状が特徴の初期型車両です。


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こちらは同じER9形でも1974年以降に製造されたグループ。前面が角ばった形状に変更されています。


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非電化区間用のディーゼル列車もあります。DR1形と呼ばれる形式で、製造コスト削減のために両端の先頭車にのみ大型エンジンを積んだ「半動力集中型」とでもいうべき構造です。


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一方、南部・西部方面の近郊列車は、メイン駅舎から離れた別の専用ホームから発着します。メイン駅舎からは徒歩で10分程の距離があり、乗り換えにはかなり不便です。リヴィウを境に北部・東部方面が交流電化、南部・西部方面が直流電化と電化方式が分かれており、それも発着ホームも分けた理由の一つだと思われます。


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南部・西部方面の近郊列車用ホーム。こちらは入口に改札口があり、切符を持たないとホームに立ち入ることができません。


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南部・西部方面の近郊列車の時刻表。主な行先は南部のストルイ (Stryi) やホドリウ (Khodoriv) などです。また2019年からは、遠くスロバキア国境近くのウジホロド (Uzhgorod) や、ルーマニアに近いチェルニウツィ (Chernivtsi) へ向かう全車指定席の中距離列車についても、メイン駅舎の負荷軽減のためこちらの乗り場に発着場所が移されています。


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