海外各地の旅行先で出会った鉄道風景を紹介します。日本国内の話題も時々。

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「復興号客車」使用の普通客車列車

[2010年5月]

台湾の鉄道で準急に相当する列車「復興号」。近年、急速に運行本数が削減され、現在はわずか数往復が残るのみとなっています。一方、その余剰となった客車が、高雄~枋寮間の屏東線で区間車 (普通列車) として使用されています。この列車に乗って、枋寮へ向かいます。

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高雄駅で発車を待つ枋寮行き区間車139次。屏東以遠が非電化のため、ディーゼル機関車牽引となっています。一方、屏東止まりの列車は、EMU400系などの電車タイプで運行されています。


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種別表示の「区間車」の文字は、どの車両も手書き。写真のように適当に書いたものから、頑張って楷書体風に線の強弱を付けたもの、あるいは凝ってモダンゴシック調にしたものなど、なぜか車両ごとに個性があります。


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牽引するディーゼル機関車は、客車用電源装置を持たないため、普通列車にもかかわらず、贅沢 (?) にも電源行李車 (電源荷物車) が連結されています。車体色は「莒光号」用塗色。


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比較的利用客が少ない区間ですが、なんと客車は7両編成。


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案の定、車内はガラガラです。はしっこの1号車に乗り込みましたが、乗客は私とおじさん1名の2人だけ。通勤・通学時間帯にはそこそこ混雑はするのでしょうが。


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復興号用客車には、リクライニングシートが装備されています。急行列車「莒光号」や特急列車「自強号」と比べると、シートピッチは狭く、表面もモケットではなくビニール張りですが、それでも十分贅沢な設備です。


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冷房はガンガンに効いていますが、室内灯は消灯されたまま。一応「省エネ」でしょうか。


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高雄を定時に発車。客車ならではのゆっくりした加速で駅を離れていきます。


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高雄近辺には車両基地があります。台鉄の様々な車両を見ることができ、趣味的に楽しい車窓です。


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2号車に移動してみます。こちらも乗客は3名ほど。復興号用客車には、復興号用に新造された20000系客車と、改造により編入された2000系客車とがあり、両形式は混用されています。1号車が2000系SPK2100形だったので、2号車の20000系SP20000形と乗り比べ。こちらのほうがなんとなく乗り心地が良い気がしますが、気のせいかも。


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20000系と2000系は、窓割りや足回りなど、細部に違いはあるものの、外見、内装とも似通っており、慣れないと見分けるのは困難です。私が発見した「違い」は、SP20000形では、ドリンクホルダーの穴の直径が小さく、ペットボトルが置けないこと (SP2100形では置けました)。系列の差異ではなく、単なる「個体差」かもしれませんが。


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屏東までは複線電化区間。途中の車窓には、単線時代の遺構も見ることができます。写真は、日本人技師が設計し、文化財にも指定されたという下淡水渓鉄橋。しかし、中間部分は過去の大雨で崩壊しており、レールが水面まで垂れ下がったままの無残な姿で放置されてています。


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その鉄橋に隣接する旧線部分には、旧型客車が数両静態保存されているのが見えます。遠目で見る限りでは、保存状態はあまり良くなさそうです。


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列車は複線電化区間の終点、屏東に到着。電車タイプの区間車はここまでの運転となります。


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屏東から先は単線非電化。南国らしい風景が広がります。しかし現在、この先の潮州までの複線電化高架化工事が進捗中で、ところどころ高架橋の橋脚が姿を現しています。台鉄全体で進む近代化工事の波が、この区間にも押し寄せています。


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南州で対向列車行き違いのため、しばし停車。近代化工事はともかく、今はのんびりした旅を楽しみます。


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手動の乗降扉を開け放したまま、列車は走ります。


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高雄から2時間弱、列車は終点・枋寮に到着。反対側のホームには、高雄へ向かう、同じ「復興号客車」使用の区間車が発車を待っています。


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牽引機は機回しと方転を行うため、客車を切り離して早々に引き上げて行きます。


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さほど大きくもない枋寮駅のホームに、客車列車が勢揃い。日本では見られない、羨ましい光景です。


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