海外各地の旅行先で出会った鉄道風景を紹介します。日本国内の話題も時々。

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シンガポール・旧タンジョンパガー駅

[2012年8月]

シンガポールからマレーシア、タイを経由してラオスまで、東南アジア4か国を鉄道で縦断してみます。鉄道旅行を始める前に、まずは2011年6月までマレーシア鉄道のシンガポール側の基点であった、旧タンジョンパガー Tanjong Pagar駅跡を訪ねてみます。

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旧タンジョンパガー駅は、イギリス統治時代の1932年の開業。1965年にシンガポールがマレーシアから独立した後も、鉄道施設は引き続きマレーシアの所有とされ、長年、両国の間で対立が続いていました。最終的にはシンガポール国内区間を廃止することで決着し、このタンジョンパガー駅も2011年にその歴史に終止符が打たれました。シンガポールにとっては「目の上のたんこぶ」的な存在であったのでしょうが、駅自体は歴史的価値が認められ、現在は展示場として保存されています。


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長大な列車が発着していたプラットホーム跡。廃止されて一年あまり、すでに線路は全て剥がされています。


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駅跡の脇にあるバス停。停留所名は「旧鉄道駅 (Former Railway Station)」です。


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国境まで伸びる廃線跡。並行する道路は無く、徒歩で廃線跡をたどるのはちょっと難しそうです。廃線跡は再開発される計画で、この光景も早晩見納めになると思われます。現在の終着駅は国境近くのウッドランズ駅 Woodlands CIQに移り、かろうじてシンガポール領内の区間が維持されています。それもMRTがジョホールバル Johor Bahruまで延びる2018年頃には廃止され、マレーシア鉄道はシンガポールから完全撤退となる予定です。旅行者にとっては寂しい限りです。


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