海外各地の旅行先で出会った鉄道風景を紹介します。日本国内の話題も時々。

title

title

HOME   >   ヨーロッパ   >   flag ロシア

モスクワ市内交通

[2006年11月]

モスクワ市内の鉄道を少しだけ紹介。

01.jpg
モスクワ市は人口1千万以上、地下鉄も市内を縦横無尽に走っています。ロシアの地下鉄は地下深くを走っていることで有名ですが、モスクワの地下鉄では郊外に地上区間もあります。


02.jpg
赤の広場から15分ほど歩いたところにある、モスクワ地下鉄キタイ・ゴーラト (Kitay-gorod) 駅。赤い「M」のロゴがシンボルマークです。構内は撮影禁止とのことで、内部の写真はありません。モスクワでは写真を撮っても黙認されることが多いとの話も聞きますが、真偽のほどは不明です。


03.jpg
モスクワの地下鉄の切符は紙製の磁気カードで、1回用、5回用などがあります。一乗車は15ルーブルの均一料金で、回数が多い切符を買うと割引があります。写真は、一番上が5回用で、下二つがそれぞれ別の駅で買った1回用。カードのデザインはバラバラです。


04.jpg
宇宙飛行士記念博物館の最寄り駅のヴェーデンハー (VDNKh) で下車。しかし残念なことに博物館は補修のため長期閉鎖中。仕方が無いので周囲を散歩します。写真は駅近くを走っている路面電車。モスクワのトラムには旧型の車両もありますが、比較的新しい車両も数多く走っています。


05.jpg
地下鉄ヴェーデンハー駅近くにはモノレールが走っています。近代的なデザインです。車両同士は幌で結ばれていますが、内部構造はスキー場のゴンドラを前後方向に繋いだような感じで、車両同士は通り抜けることができません。幌を取り付けた意味はあまりないような気がします。


06.jpg
モノレールに乗車したのはここヴィスタヴォーチヌイ・ツェントル (Vystavochny Tsentr, VVTs) 駅から。先の地下鉄ヴェーデンハー駅は、近くにある「ソ連経済発展展覧会場」の略号からつけられた名前で、その施設は今は「全ロシア展覧会場 (VVTs)」となり、モノレールの駅名にもなっています。つまり、地下鉄とモノレールの駅名は、それぞれ同じ施設の旧名と新名に由来していることになります。


07.jpg
モノレールの切符は地下鉄のものと似ています。モノレールはモスクワの地下鉄路線図にも「M1号線」として記載されていますが、地下鉄 (乗換しても均一運賃) とは別立てで、料金は3倍以上の50ルーブル (約220円)。ロシアの物価から考えると、市内交通としてはやや高価。モノレールだけあって乗車時の車窓は良いのですが、ところどころカーブで徐行したりとあんまり軽快にも走ってくれず、少々中途半端な存在です。


08.jpg
モノレール終点のチミリャーゼフスカヤ (Timiryazevskaya) 駅。モノレール車両がループ線で編成ごと方向転換中します。見た目的には両方向に走れる車両構造に見えますが、構造の複雑な分岐器よりループ線を作ったほうが安上がりだったのかもしれません。この駅から同名の地下鉄駅に接続しています。


09.jpg
おまけ。赤の広場から少し歩いたところにある「工業技術博物館」。冒頭の地下鉄キタイ・ゴーラト駅の近くにあります。何の気なしに訪ねてみましたが、渋いテーマの博物館の割に、中は大混雑。それほどロシア人に人気の博物館なのか、と思っていたら…。


10.jpg
たまたまロシア鉄道 (RZD) 主催の鉄道展が開かれており、しかもこの日は開催期間の最初の週末。小さい男の子を連れた家族連れがこぞって殺到という訳でした。


11.jpg
旧ソ連~ロシアの代表的 (だと思われる) 車両の模型がひたすら展示されています。真剣な目で電車を見つめる子供たちをみると、どこの国でも同じだなと、親近感がわいてきます。


12.jpg
数日前に乗った「アヴローラ (Avrora) 号」の模型もあります。隣の赤い客車は、有名な寝台列車「クラースナヤ・ストレラ (Krasnaya Strela、赤い矢) 号」の車両です。


13.jpg
鉄道模型運転コーナーに群がる人だかり。子供たちに負けず、お父さん方の表情も真剣です。


14.jpg
おまけのおまけ。工業技術博物館のすぐ近くには、旧ソ連国家保安委員会、いわゆる「KGB」の本部ビルが建っています。KGBはソ連崩壊後に組織改変され、今は後釜の連邦保安庁 (FSB) となって、このビルに引き続き入居しています。一昔前であれば、写真を撮って帰ることなど叶わなかったかもしれない風景です。


≪  前の記事へ    -    flag ロシア    -    次の記事へ  ≫


home

CONTENTS