海外各地の旅行先で出会った鉄道風景を紹介します。日本国内の話題も時々。

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ヤシ ~ パシュカニ : 二階建てのローカル客車列車

[2019年5月]

ルーマニア東部のヤシ (Iași) から西へ向かう普通列車に乗り、首都ブカレストから北へ延びる路線との交点にあたるパシュカニ (Paşcani) へ向かいます。

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朝のヤシ駅。この駅から乗車です。


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ヤシ駅構内の留置線には、数多くの廃車体が留め置かれており、さながら列車墓場の様相を呈しています。ルーマニア鉄道 (CFR Călători) では1990年代以降に輸送量が一桁近く急激に減少した一方、老朽化した設備改善のため車両の更新が進められており、大量の廃車が発生しているようです。この様な廃車体は他の駅でも見られます。


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ヤシ駅には上記の長距離列車用ホームからやや離れて、短距離列車用のホームがあります。停まっているのは、地域鉄道会社「レジオ・カラトリ (Regio Călători)」所属の元フランス国鉄 (SNCF) の気動車たち。ヤシ周辺の非電化ローカル線の運行を担っています。


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今回乗車するヤシ発バカウ (Bacău) 行き列車はルーマニア鉄道の直営。短距離列車用ホームから発車します。二階建て客車の3両編成で、二等車のみです。


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牽引機はルーマニア地場のエレクトロプテレ (Electroputere) 社製の41型電気機関車。


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二階建て客車の二階席。ボックスシートが並びます。壁が内側に大きく傾斜しており、やや圧迫感を感じます。二階建て車両の宿命として、荷物棚がかなり狭いのも難点です。


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一階席は空間的にやや広め。荷物棚も平屋の客車よりは狭いものの、二階席よりは大きめです。車内はほどよく空席があります。


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好天の下、列車は西へ向かいます。


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列車は5-10分程度の間隔で各駅に停車していきます。


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比較的規模の大きな有人駅もあれば、この写真のような簡素な無人駅も。このような駅は「停留所」を意味する「ハルタ (Halta)」と呼ばれます。


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ヤシから約1時間20分、列車は定刻にパシュカニに到着。


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この駅でブカレストからの路線と合流します。今回はここで下車します。


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列車は引き続き、南のブカレスト方面にある途中駅、バカウに向かって旅を続けます。パシュカニで進行方向が変わるため、機関車の付け替えを行います。


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