海外各地の旅行先で出会った鉄道風景を紹介します。日本国内の話題も時々。

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ワルシャワ近郊の非電化ローカル線の旅

[2016年5月]

ワルシャワから一番近い非電化区間を目指して、路線図で見つけたシェルプツ (Sierpc) という町を目指します。

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ワルシャワ中央駅 (ヴァルシャヴァ・ツェントラルナ Warszawa Centralna) から、近郊電車に乗って出発します。この駅は1975年の開業で、サッカーのEURO2012 (ポーランドとウクライナで共催) に合わせ、2010年から2011年にかけてリニューアル工事が行われています。


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ワルシャワ中央駅のコンコース。近郊電車の多くは隣のワルシャワ・シルドミエシチェ (Warzsawa Śródmieście) 駅から発着し、中央駅から出る列車はほとんどが長距離列車です。そのためか、中央駅の構内には近郊列車の自動券売機が見当たらず、対面窓口で切符を購入することになります。


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ワルシャワ近郊で地域交通の担っているのは、ワルシャワを含むマゾフシェ県をカバーするマゾフシェ鉄道 (コレイェ・マゾヴィエツキェ Koleje Mazowieckie)。普通列車に乗って、まずはワルシャワの北にあるレギオノヴォ (Legionowo) へ。この駅で路線が分岐するため、別の列車に乗り換えます。


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レギオノヴォは郊外の小さな駅に見えますが、長距離の客車列車も停車します。


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プッシュプル式の客車列車に乗り換えて、非電化路線が分岐するナシェルスク (Nasielsk) に到着。ワルシャワからここまでは1時間少々です。


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単行のディーゼルカーに乗り換えます。列車本数が一日に5往復程度の閑散路線のため、どんな車両が走っているのかと思ってましたが、意外にも最新型の車両です。ポーランド地場のペサ (Pesa) 製のSA135型ディーゼルカーで、車体中央部を低床式としてバリアフリーに対応しています。トイレもバリアフリー型です。


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車両は新しいですが、途中駅の様子はやはり閑散路線といった感じ。プラットホームがどこなのかよくわからない駅も。


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交換設備を持つ駅もありますが、列車本数が少ないため途中での行き違いはありません。


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ナシェルスクから2時間弱で、目的地のシェルプツに到着。4方向の路線が交差する交通の要衝で、駅構内もかなり広大です。ただし賑わっていたのは過去の話で、現在は発着する列車も少なく、のんびりした田舎駅です。


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シェルプツ駅の駅舎は1924年の建築。無人駅となった現在は駅舎は閉鎖され、窓や扉は全て金属板で塞がれています。


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ナシェルスクから来たディーゼルカーは、折り返しの時間まで引き込み線で一休み。


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駅周辺はほとんどが住宅で、店らしきものは洋品店が一軒くらい。何もないところです。


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駅前にある誰かの記念碑。有名な将軍のようですが、この町と特に関わりがあるというわけでもないようです。


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シェルプツからはナシェルスクには戻らず、別の路線に乗ってクトノ (Kutno) へ向かいます。クトノからやってきた折り返し列車は、同じく最新型のSA135型です。


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シェルプツからクトノまでの路線は途中から電化区間となりますが、電化設備は主に貨物列車のためのもので、旅客列車はシェルプツ直通のディーゼルカーのみ。この路線の運行頻度も、一日に6往復程度です。


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シェルプツから2時間弱で、終点のクトノに到着。


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クトノはワルシャワから西方面へ向かう幹線上の主要駅で、ベルリン行き国際列車も停車します。帰りはこの駅から特急列車に乗ってワルシャワへ戻ります。


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