海外各地の旅行先で出会った鉄道風景を紹介します。日本国内の話題も時々。

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ウランバートルの機関車展示場

[2008年8月]

ウランバートル駅のすぐ近くには、古い機関車が置かれた小さな車両展示場があります。駅からも歩いていくことができます。

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ウランバートル駅から東へ2 km弱。線路と通りに挟まれた小さな区画に、その展示場はあります。市の中心部から比較的近いところですが、訪れる人はなく、ひっそりとしています。


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展示場は柵で囲まれ、中に入ることはできません。一角に管理小屋のようなものがありますが、中に人影はなく、門にも鍵がかけられたままです。


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一応、ムゼーイ (Музей、ロシア語で博物館の意。モンゴル語も同じ?) との看板があり、入場料は外国人1ドル、モンゴル人500トゥグリクと書いてある (ような気がする) のですが…。


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仕方がないので、柵の外側から展示車両を撮影。展示されている機関車は全部で6両。まず初めは小さな蒸気機関車。159形という軌間750 mmの蒸気機関車で、煙突の銘板によれば、1937年製。モンゴルの鉄道車両は、この車両を含めて多くが旧ソ連製です。モンゴルで最初の鉄道が開通したのが1938年なので、黎明期に活躍した機関車と思われます。各展示車両には解説が書かれたプレートが取り付けられていますが、モンゴル語なので何と書いてあるかはよくわかりません。


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2番目は入換用の小型ディーゼル機関車、ТЭМ1形。形式名のТЭМはそれぞれロシア語でТепловоз (ディーゼル機関車)、Электрической передачей (電気式)、Маневровый (入換用) を表しています。


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3番目は2車体連結型の大型ディーゼル機関車、ТЭ2形。形式名のТЭの意味は上記と同じです。正面のスターリンのレリーフが目立ちます。


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4番目は小型蒸気機関車、ЕЛ形。旧ソ連でも使われていた車両ですが、アメリカのボールドウィン社製です。


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5番目は中型の蒸気機関車、СУ形。


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最後は大型の蒸気機関車、П36形です。


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冒頭にも書いたとおり、この展示場はモンゴル国鉄本線のすぐ脇にあるので、走る列車からも見ることができます。


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展示場のすぐ隣には、今は使われていない駅の跡があります。周囲は市街化されているにもかかわらず、展示場ともども存在が忘れられたような感じです。ウランバートル市は急速な都市化が進んでおり、この展示場や駅跡も、近い将来ひっそりと消えてゆくかもしれません。


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