海外各地の旅行先で出会った鉄道風景を紹介します。日本国内の話題も時々。

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京釜高速線 (釜山 ~ ソウル)・韓国高速鉄道KTXの旅

[2008年12月]

今回は、韓国の鉄道乗り放題切符「コリアレールパス (KR PASS)」を使って、韓国を鉄道で旅してみることにします。まずは韓国高速鉄道KTXに乗り、釜山からソウルを日帰り訪問。KR PASSは、セイバーパス (複数人用きっぷ) なら3日間用で68,300ウォン (インターネット購入の場合) で、ウォン安のこの時期は日本円で約5,000円と格安。しかも、釜山~ソウル間はKTXの普通車片道で47,900ウォンですから、これだけで元が取れます。

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旅の始まりは、ここ釜山駅。2004年のKTX開業に合わせて、ガラス張りの近代的な駅舎にリニューアルされています。


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釜山駅の改札口。KTX開業時に導入されたという自動改札機は、トラブル多発のため使用停止中とのことで、ホームへの入場はノーチェック。改札だけでなく、到着駅での集札も一切行っておらず、大丈夫かな?…という気分になります。一応、車内では車掌が指定席発行リストを持って巡回しているとのことで、問題は少ないのかもしれませんが…。


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こちらが今回乗車するKTX。フランスのTGV-Reseauをベースとして、韓国仕様として設計が変更された車両です。フロントマスクは、オリジナルのTGVと比較して、かなり丸みを帯びた形状となっており、独自色を出そうという試みが見て取れます。


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TGV-Reseauが2両の機関車と中間客車8両から構成されているのに対し、KTXの中間客車は倍以上の18両。機関車の動力不足を補うため、機関車の次位の客車にも動力ユニットが搭載されており、TGV-PSEのような構造になっています。


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こちらは最後尾。釜山側2両は自由席となっています。


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中間客車。直線的な車体断面と、連接台車が印象的です。車体長は短く、1両あたりの定員も少ないことから、中間客車18両の総定員は945名と、東海道・山陽新幹線の16両編成 (1,323名) よりも少なくなっています。


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車内の様子 (ソウル到着後に撮影)。集団見合い式の固定座席が並びます。日本の新幹線はもとより、在来線特急よりも狭く、かなり窮屈な印象です。座席が広かった従来の特急列車・セマウル号に乗りなれた乗客が文句を言いたくなるのも良く分かります。


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シートピッチも930 mmと、日本の在来線特急よりも狭いですが、座ってしまえばそれほど気にならないレベルではあります。釜山発車時点での客の入りは7割ほどで、まずまずの乗車率。天井にはモニターが設置され、ニュースなどの番組 (無音) や、停車駅到着時の案内が流れるほか、高速走行時には走行速度も表示されます。


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高速新線が完成していない釜山~東大邸 (トンデグ) 間は、在来線を1時間ほどかけて走り、その後でようやく在来線から分かれ、高速新線へ入ります。


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揺れも少なくなかなか快適な乗り心地、と思っていたら、いつの間にかまた在来線へ。大田 (テジョン) に到着です。在来線へ自由に乗り入れられるのがTGV方式の利点ですが、新幹線に乗りなれた身にとっては少々まだるっこしい感じです。ソウルに近づくにつれ乗車率は上がり、ほぼ100%に。


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大田発車後は再度高速新線。新線上にも少数ながら在来線とは独立した駅があります。こちらは天安牙山 (チョナンアサン) 駅。


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再び在来線に戻り、ソウル広域電鉄の電車と併走します。終点ソウルはもうすぐです。


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釜山から3時間弱で、終点ソウルに到着。


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ソウル駅もKTX開業に合わせてリニューアル。列車だけでなく、駅の構造もヨーロッパ風となっており、採光式の高屋根構造が採用されています。跨線橋からのホームの眺めはなかなか良好。


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立派なプラットホームですが、韓国は日本と比べて列車本数が少なく、普段はひっそりとしています。


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ソウル駅の駅舎。駅舎もガラス張りで、鉄道駅というより空港のようなデザインです。


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紆余曲折の後に保存が決定したという日本統治時代の旧駅舎は、現駅舎のすぐ隣にあります。内部は改装されて公開される予定とのこと。残念ながら現在は立入禁止で、外から眺めるだけです。


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