キシナウ駅とキシナウのトロリーバス
[2019年5月]
モルドバの首都、キシナウの駅を訪ねます。キシナウ市内を走るトロリーバスも併せて紹介します。
洒落た外観ながら、一国の首都の駅としては小規模なキシナウ駅の駅舎。地方都市の中心駅という雰囲気です。市の中心部から少し外れているため、周囲にもあまり賑やかさはありません。
駅の入り口に掲示された時刻表。掲載されている列車は、国際列車が7本と国内列車が3本で、合わせてもわずか10本。一部の国際列車は隔日運行や週末のみ運行の列車もあるため、一日の発着本数は一桁台です。空いた時間に近郊まで試し乗り…というのも難しそうです。
駅近くの跨線橋からの眺め。ホームは2面3線で、貨車が停まる留置線もあります。
改札口は無く、ホーム内への立ち入りは自由。モスクワやサンクトペテルブルクからの長距離国際列車が発着するため、ホームの延長は長めです。ドーム型の屋根が設けられた比較的新しいホームですが、列車本数が少ないためひっそりとしています。暇つぶしの人がベンチに座ったりしています。
モスクワ行きの国際列車が発車。
駅舎内施設の案内表示。喫茶店に宿泊施設、待合室や一時荷物預かり所など、小さいながら充実した設備が備わっていることになってますが…。
駅舎内は、なぜか照明が消されて真っ暗。両替所の看板だけが煌々と光っています。人もほとんどおらず、少々不気味です。
2階の待合室や宿泊施設につながる階段は入口にロープが張られ、入ることができません。
一時荷物預かり所もカーテンが閉められたまま。切符売り場と両替所以外は何も営業してないようです。立派な設備を造ったものの、列車本数が少なくて利用客もあまりなく、ほどなく閉鎖…といったところでしょうか。
キシナウ市内を走るトロリーバスに乗ってみます。キシナウは人口約70万人の比較的大きな都市ながら、地下鉄や路面電車はなく、トロリーバスが市内交通の主役を担っています。車両には複数の形式があり、写真のような近代的なものが大半を占めています。
数は少ないながら、このような「旧ソ連的」な雰囲気の旧型車も一部でまだ活躍しています。旧型車は車体に広告が貼られたものが多いようです。
利用法は極めて簡単で、乗車すると車掌がやって来るので、お金を払って切符を受け取るだけ。運賃は2レイ (約13円) 均一と格安です。本数も多く、ネット上で入手できる路線図を持っていけば迷うこともないので、市内観光などに大変重宝します。時間つぶしに乗ってみるだけでも楽しいです。