海外各地の旅行先で出会った鉄道風景を紹介します。日本国内の話題も時々。

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ソウル ~ 大田 : 新型電車特急「ITX-セマウル」

[2017年3月]

「ITX-セマウル」は、従来の特急列車「セマウル号」の置き換えとして、2014年に登場した新しい電車特急です。ITXとは"Intercity Train eXpress"を意味し、高速鉄道KTX (Korean Train eXpress) に次ぐ「準高速列車」と位置付けられています。同様の命名としては「ITX-青春 (チョンチュン)」に続く二例目です。ITX-セマウルは既に多くの路線へ勢力を広げ、従来型のセマウル号はプッシュプル気動車タイプが2013年に全廃、現在は機関車牽引の客車タイプがわずかに残るのみとなっています。今回はこの「ITX-セマウル」に乗って、首都ソウルから大田 (テジョン) を目指します。

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ソウルを7時10分に出発する釜田 (プジョン) 行きITX-セマウル 1051列車。車両は現代ロテム製のITX-セマウル専用車210000形で、普通車のみの6両編成です。最高速度は150 km/h。圧迫感がある個性的な顔つきです。


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遠目にはステンレス車体のビードにも見える縞模様。実際には車体はアルミニウム合金製で、表面は平らです。


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車内は日本の特急車両にも似た雰囲気。従来型のセマウル号が日本のグリーン車並みの設備を誇っていたのに比べると、かなり「普通のレベル」にはなりましたが、十分な快適性は確保されています。ソウル出発時点ではかなり空席が目立っています。


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列車は定時にソウル駅を発車。しばらくは首都圏電鉄も走る複々線区間を走ります。車窓には市街地が途切れなく続きます。


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列車は永登浦 (ヨドゥンポ)、水原 (スウォン) と比較的こまめに停車し、車内はすぐにほぼ満席となります。高速鉄道KTXが停車しない駅からの需要をこの列車が補完しています。なおKTXの一部列車にも、ソウル ~ 大田間のみを在来線経由として、これらの駅に停車するものがあります。


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ソウルを出発して1時間くらい過ぎると、ようやく車窓には田園風景が広がるようになります。


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ソウルからはちょうど2時間くらい、目的地の大田には3分ほど遅れて到着。高速線経由のKTXと比べると、所要時間はほぼ倍です。大田は韓国で5番目の規模を誇る大都市で、この駅で多くの乗客が入れ替わります。終点の釜田まではまだ3時間くらいかかります。


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橋上駅舎の大田駅。現在は駅舎の拡張工事が進められています。


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