慶州 ~ 釜山 : 急行列車「ムグンファ号」で再び釜山へ
[2008年12月]
古都・慶州での観光を終え、再び列車に乗って釜山へ帰ります。帰りは、鈍行列車「ムグンファ号」。かつては急行列車として知られてましたが、KTX登場時のダイヤ改正で鈍行列車と整理・統合された結果、現在は「最も遅い列車」としての位置づけとなっています。
再び慶州駅。駅舎のプラットホーム側には、漢字の駅名版が掲げられています。
寒風吹きすさぶホームで待つこと十数分、ムグンファ号は8分遅れで到着。牽引するのは、スラントノーズが特徴の7000形ディーゼル機関車です。
ムグンファ号用客車はどことなく日本の14系座席車を想起させる外観です。乗客の乗り降りが多く、列車の遅れはさらに広がります。結局、慶州駅発車は10分遅れ。
車内の様子 (釜山到着後に撮影)。セマウル号に比べれば狭いですが、それでもKTXよりは広めで、「鈍行列車」の設備としては十分過ぎるくらいです。シートピッチは日本の在来線特急並みの955 mm。セマウル号との差別化で座席を小さくしたせいか、中間通路の幅がかなり広くなっています。かつては広い車体幅を生かした5列席車もあったとのこと。
車内は中々の混雑。
一般的に、単線区間では列車の遅れを回復するのは困難と言われますが、ここではダイヤに余裕があるせいか、はたまた列車本数が少ないせいか、気が付くといつの間にか列車は定時運行に回復しています。
海が見えてくると、終点・釜田はもうすぐ。海雲台の高層ビル群が見えてきます。
終点・釜田に定時到着。所要時間は約2時間で、セマウル号より少し長めですが、料金差が大きいため、短区間利用であれば断然こちらのほうが良いでしょう。
プラットホームは乗客が去るとすぐに閉鎖されます。私は何も知らずにホームでバシバシと列車の写真をとってましたが、知らないうちに係員を待たせていたようです。黙って待っていてくれた係員には少々恐縮。列車は、数分停車した後、すぐに引上線へ去っていきました。