日本最後の鉄道可動橋「末広橋梁」と四日市の貨物線
[2008年4月]
日本で唯一現存している鉄道用の可動橋が、三重県・四日市市にあります。それが、千歳運河にかかる「末広橋梁」で、国の重要文化財にも指定されています。残念ながら貨物線上にあるため、列車に乗って渡るのは難しいですが、今も毎日開閉する姿を見ることができます。貨物線の様子とあわせて紹介します。
この橋は、片開き式の跳開橋、いわゆる「跳ね橋」です。列車が通過する時間帯以外は跳ね上げられています。
正面からの光景。レールが垂直に跳ね上げられている姿は異様です。また線路上には、列車の冒進防止用のシャッターが降ろされているのがわかります。
橋が下げられるとこうなります。シャッターも上に上がります。
準備完了。
タンク車を従えたDD51が、四日市駅方面からやってきました。
列車は橋を渡っていきます。
橋を渡ってすぐ、セメント工場からの線路と合流したところで、列車は一旦停止します。DD51は切り離され、列車の反対側に機回しされます。
ほどなくセメント工場から別の列車が到着。
DD51は、セメント工場から来た貨車を連結し、再び橋を渡って四日市駅方面へ帰っていきます。
後に残された、先ほどDD51が牽引してきた貨車には、今度はセメント工場の機関車が連結されます。
列車は引き続き、セメント工場へ向かいます。このようにして、四日市から来た貨車はセメント工場へ、セメント工場から来た貨車は四日市へという、貨車の受け渡しが完了します。このような光景は毎日数回見ることができます。
四日市から来た貨車が、ようやくセメント工場に到着。
再び四日市へ戻るまでの時間はそれほど長くありません。帰路に備えます。