海外各地の旅行先で出会った鉄道風景を紹介します。日本国内の話題も時々。

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ロンドンの近郊鉄道・イースト・グリンステッド支線

[2011年5月]

ロンドン郊外にある、イギリス最大規模の保存鉄道「ブルーベル鉄道」を訪問するため、近郊列車に乗って最寄駅のイースト・グリンステッド (East Grinstead) まで向かいます。イースト・グリンステッドは、ロンドンの南方を走る、オックステッド線 (Oxted Line) の支線の終着駅で、通常はロンドンのヴィクトリア駅から直通列車が運行されていますが、この日は線路保守のため一部区間が運休となっており、列車代行バスを乗り継いでの旅となります。

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ロンドンの主要ターミナル駅のひとつである、ヴィクトリア駅。主にロンドンから南方面への列車を運行する地域鉄道会社「サザン (Southern)」の拠点駅となっています。駅構内は広く、プラットホームはいくつかの区画に分かれているため、目的列車の発着ホームを見つけるだけでも一苦労です。


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前述の通り、この日はイースト・グリンステッド行きの直通列車がないため、まずはケイトラム (Caterham) 行き近郊列車に乗車します。車両は、少々無骨な概観のクラス455電車。1980年代前半の製造です。


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クラス455電車の車内。イギリスの近郊列車で一般的な2-3列配置のクロスシートが並びます。もともとそれほど古い車両ではありませんが、車内は近年リニューアルされており、新型車両と見紛うばかりに美しく整備されています。


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ヴィクトリア駅を発車した列車は、ブライトン本線 (Brighton Main Line) を南下、オックステッド線が分岐しているサウス・クロイドン (South Croydon) を通り過ぎ、その少し先のパーリー (Purley) という駅で下車します。ここまでの所要時間はおおよそ35分程度。


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この駅の裏口より、列車代行バス (レールウェイ・リプレースメント・サービス) に乗り継ぎます。こんな郊外でのバスでも、おなじみの二階建ての赤いバスがやってきます。


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バスはイギリスの片田舎を約30分も走り、接続駅のオックステッド駅に到着。イギリスではこの手の区間運休はかなり多いらしく、利用する側にとって面倒な話なのですが、個人的には、ちょっとしたミニ旅行で列車と二階建てバスの両方が楽しめるという意味で、幸運であったとも言えます。


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イースト・グリンステッドに向かう列車には、サザンの新鋭近郊電車クラス377が充当されています。ボンバルディア・トランスポーテーション社製の「エレクトロスター (Electrostar)」ファミリーの車両で、2002年より製造が開始されています。


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オックステッド線は、この先で二又に分かれており、これから乗車するイースト・グリンステッド行きの支線と、もうひとつアックフィールド (Uckfield) に向かう支線とがあります。アックフィールド支線は非電化で、通常運行時でもここから気動車に乗り換える必要があります。この支線で使用されている列車は、こちらも新鋭のボンバルディア製クラス171気動車「ターボスター (Turbostar)」。オックステッド線は郊外路線ながら、旧式車両はすでに一掃されているようです。


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こちらは、イースト・グリンステッド行きクラス377電車の車内。前述のクラス455と同様の2-3列のクロスシート配置で、新旧の差はあまり感じられませんが、天井の造作などに新型車らしい特徴を見つけることもできます。


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列車代行バスへの乗り継ぎが悪かったこともあり、終点のイースト・グリンステッドまでは2時間以上かかってようやく到着。イギリスではレンガ造りの古風な駅舎が多いですが、この駅はコンクリート造りの没個性的な駅舎です。この駅から更にバスに乗って、目的地のブルーベル鉄道・キングスコート駅 (Kingscote) に向かいます。


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