海外各地の旅行先で出会った鉄道風景を紹介します。日本国内の話題も時々。

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ケミ ~ ロヴァニエミ : 急行列車で北極圏を目指す

[2013年1月]

フィンランド北部の地方都市ケミ (Kemi) で一晩を過ごした後は、再び列車に乗って、さらに北を目指します。目的地は、北極圏の玄関口であるロヴァニエミ (Rovaniemi)。オーロラ見学ツアーの他、サンタクロース村などの観光地でも有名な街です。

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まだ日も昇らない朝のケミ駅。


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時刻は朝の9時前。乗車予定の急行P273列車は9時過ぎの発車なので、もう少し時間があります。列車番号の「P」は、急行列車を意味するフィンランド語の「ピカユナ (Pikajuna)」を表しています。


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駅舎内の窓口は営業していませんが、待合室は開放されています。列車が来るまでしばらくここで待ちます。


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ソ連製Sr1型電気機関車に牽かれたP273列車が、時刻表よりも数分早めに到着。実はこの列車、単なるローカル急行ではなく、ヘルシンキからはるばるやってきた寝台急行列車「サンタクロース・エクスプレス」です。座席車も連結されているので、末端区間ではローカル列車としての役割も兼ねているという次第。


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乗車する座席車は、「青客車 (シニセト・ヴァウヌト Siniset Vaunut)」と呼ばれる一般急行用の客車。ローカル列車で使われている車両と同じものです。


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「青客車」の車内。少し古臭い雰囲気がなかなか良好です。特急列車「インターシティ」の至極快適な乗り心地と比較すると、「青客車」は少々揺れが大きいですが、「いかにも列車旅」という雰囲気が出て、逆に楽しさを感じさせます。一方で、この「青客車」も御多分に洩れず、新型車両に押されて活躍の場が狭まりつつあります。すぐになくなる事はないでしょうが、早めに乗っておくに越したことはありません。


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10時頃になって、ようやくあたりが少し明るくなり始めます。


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ケミから1時間半ほどで、ロヴァニエミに到着。線路自体はこの先のケミヤルヴィ (Kemijärvi) 方面へ続いていますが、この列車はここで終点です。


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ロヴァニエミは、フィンランド北部のラップランド地方の中心都市。駅舎も堂々とした2階建てで、食堂や売店も併設されています。前述の通り、この街でもオーロラを見ることはできるのですが、もっと条件の良い場所を求めて、また更に北に向かいます。北行きの鉄道路線はもう無いので、ここからは長距離バスに乗り換え。まだまだ移動は続きます。


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