海外各地の旅行先で出会った鉄道風景を紹介します。日本国内の話題も時々。

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ジローナ ~ バルセロナ : AVE兼用の中距離列車「アバント」

[2014年7月]

ジローナ (Girona) からバルセロナまで、2013年に開業したばかりの高速鉄道で移動します。ジローナを通るフィゲラス (Figueres) ~ バルセロナ間では、高速列車「AVE (アベ)」の普通車「トゥリスタ (Turista)」の一部座席を、中距離高速列車の種別である「アバント (Avant)」としても発売しており、AVEの半額程度の料金で利用することができます。この区間にはアバント単独運行の列車も走っていますが、車両は同じくAVE用のものが使われており、104系などのアバント専用車両は運行されていません。

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ジローナ駅。高架化されたホームは在来線のもので、高速線用ホームは地下に建設されています。


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高速線用地下ホームは、かなりの大深度に建設されています。それほど大きな都市でもないジローナですが、ホームの建設には多額の費用がかけられています。ホームへ入ってきたのは、バルセロナから国境を越えてフランスへ向かうTGVデュプレックス。国境越え列車には、TGV以外にもスペイン国鉄の車両も使われています。


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「AVE 兼 アバント」としてやってきたのは、ドイツICEタイプのAVE用103系電車。車体にはAVEとだけ書かれ、駅の案内もAVEとばかり表示されているので、本当にこの列車でよいのかという気にもなります。AVEとアバントは単に切符の種別が異なるだけで、「○号車はアバント」のように座席自体が区分されているわけではありません。いわば飛行機のコードシェア便のような扱いです。


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滑るように走る列車。乗り心地は極めて良好です。


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車両自体は300 km/h以上出せる構造ですが、この列車の最高速度は250 km/h程度に抑えられている様子。アバントの安い料金では、300 km/h走行を楽しませてもらうという訳にはいかないようです。


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並行する在来線を走る急行列車MDを追い越し。MDとは所要時間に倍以上の差がありますが、切符の価格差はあまりありません。同区間であえてAVE用の高い切符を買って乗るという酔狂なことも、やろうと思えば可能です。


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バルセロナに到着し、わずか38分の短い旅は終了。列車は引き続きマドリードまで向かいますが、この先はAVE単独列車の扱いとなり、アバントとして利用できるのはここバルセロナまでです。


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