海外各地の旅行先で出会った鉄道風景を紹介します。日本国内の話題も時々。

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ソフィア ~ セプテムヴリ : ソフィア中央駅と客車快速列車の旅

[2024年5月]

首都ソフィアから、ブルガリア中部の地方都市、セプテムヴリ (Septemvri) に向かいます。快速列車で約2時間の旅です。

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ブルガリアの陸の玄関口、ソフィア中央駅 (ツェントラルナ・ガラ・ソフィヤ Tsentralna gara Sofiya)。国を代表する駅の割に、人通りは少なく、賑やかさは感じられません。ところどころに落書きがあったり、周囲に若干饐えた臭いも漂っていたりして、夜はあまり来たくないと思わせる雰囲気の場所です。駅前には何軒かの商店が営業しており、軽食を取ることもできます。


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駅舎は、旧ソ連式というか、いかにも旧共産圏らしい雰囲気。


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駅舎内部。売店が数軒あるくらいで、人も少なくひっそりとしています。ホームに通じる地下通路には荷物の一時預かり所があります。


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駅前にも増して雰囲気が宜しくない地下通路を通り、ホームに出てみます。停まっている列車も落書きだらけです。


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発車を待つ旅客列車。ブルガリア国鉄 (BDZ) では、旧チェコスロバキアのシュコダ (Škoda) 社製機関車が主力として活躍しています。


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機関車の銘板。製造所の表記にチェコスロバキア (Чехословакия) の文字が残ります。


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こっちの客車も落書きまみれ。ブルガリアでは落書きがない客車の方が珍しいくらいです。客車以外でも、貨車や電車にも落書きは多いですが、一方で機関車ではあまり見かけません。


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こちらの色違いの機関車は、クロアチアのコンチャル (Končar) によって近代化改修された機台。近代化計画は途中で中止されたため、わずか2台のみの珍しい存在です。


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ソフィア中央駅から、実際に列車に乗ってみます。乗車するのは9:25発のプロヴディフ (Plovdiv) 行きBV 2640列車。BV (БВ) は快速列車 (ブルス・ヴラク Barz vlak) を表しています。列車の発着案内板には、発車ホームの番号は列車到着直前まで表示されません。待ち客は案内板を眺めながら列車を待ち、ホーム番号が表示されてから皆一斉に移動し始めます。


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BV 2640列車は客車3両編成。真ん中に一等車を挟んでいます。


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BV 2640列車の行き先表示。「ヤントラ (Yantra) 号」という愛称も付けられていますが、特に表示はされていません。「ヤントラ」とはブルガリア北部を流れる川の名前に由来します。


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客車3両中、2両に落書きが無いという、少々幸運な状態。最後尾の二等車に乗車します。


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車内は開放式座席です。乗客は多くはなく、適当な席に座ります。


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車窓には気持のよい景色が広がりますが、残念ながら窓がかなり汚れており、魅力も半減です。


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今回乗車したほとんどの区間で、複線の片側を休止して補修工事が行われています。実質的な単線状態のためか、列車もゆっくりした速度で走ります。


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途中には山越え区間もあり、急カーブが続きます。ところどころで直線化工事が行われている箇所もあり、多額の資金を投じて鉄道施設の大幅な近代化を図っていることが伺われます。


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単線化区間での対向列車行き違いの影響などで、途中区間では少し大きな遅れも出ていましたが、目的地のセプテムブリには5分程度の遅延で到着。ダイヤ上はこの駅で数分間停車となっているため、停車時間を短縮する形で遅れを取り戻し、列車はプロヴディフに向かって運行を続けます。


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線路だけでなくセプテムブリの駅舎も改修中。近代化工事の一環でしょうか。


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