ソフィア市内交通
[2024年5月]
ブルガリアの首都ソフィアの鉄道を見て回ります。
まずはソフィア空港から市内への移動へ、地下鉄に乗って移動します。地下鉄駅は空港ターミナルに併設されており至便です。ソフィア空港駅付近の区間は地上走行で、この駅もドーム型屋根を持つ地上駅となっています。
こちらが地下鉄の車両。ロシアのメトロヴァゴンマシュ (Metrovagonmash) 社製です。ソフィアの地下鉄は現在1~4号線の4路線から成り、そのうち1、2、4号線は線路が繋がっており、車両も共通で運用されています。一方、線路が独立している3号線は2020年開業の新路線で、車両もドイツ・シーメンス社製の新型車両が使われています。
1、2、4号線の線路は三線軌条式。車両は編成毎に塗装が変化が付けられています。対して新路線の3号線は架空電車線式で、色々と仕様に差異があります。
車内は質素。
続いては路面電車。ソフィア市電の総延長は154 kmで、ヨーロッパの他都市と比較しても遜色ない大きな規模を誇ります。車両も多種多様な形式が活躍しており、こちらの車両はブルガリア地場のトラムカル (Tramkar) 社製車両をベースとして、チェコのイネコン (Inekon) 社により近代化改修されたT8M-700IT型。中間車が低床化されているのも特徴です。
中東欧ではお馴染み、チェコ・ČKD製車両。
こちらは最新鋭のポーランド・ペサ (PESA) 社製低床車。
スイスのシンドラー・ヴァゴン (Schindler Waggon) 社製車両。スイスのバーゼル (Basel) で使用されていた車両のお下がりです。
路面電車の車内。運賃は地下鉄やバス、トロリーバスなどと共通で、一乗車1.6レフ (約140円)。従来型の紙のチケットに加えて、コンタクトレスタイプのクレジットカード (Visa、Mastercard) が使用可能です。クレジットカード使用時はプライスキャップ制が適用され、一日に3回以上乗っても最大4レフ (約350円) 以上は請求されない仕組みとなってます。
クレジットカード使用時は乗車時にこちらの読取機にカードをかざします。従来設置されていた紙チケット用の打刻機 (チケットキャンセラー) は全て撤去されています。紙チケットと異なり、クレジットカードは見ただけでは読取機に通したかどうか判別できないですが、信用乗車方式でどうやって検札を行うのか…。私以外に読取機を使っている乗客を全く見かけず、大丈夫なのかと少々心配を。
ソフィア市内の路面電車、トロリーバス、そして普通のバスの路線は稠密なネットワークを形成しており、路面電車とトロリーバスの交点では、複雑な架線構造が見られます。